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マレビトの引き出し

[稀人舎]読み物コーナーです。 和風ファンタジー連載中。

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最新号はこちら→第六章・アシワラノヤチノサト-33   最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらです

「葦原を流れゆくモノたち・其ノ一」は完結しました。
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「素戔鳴流離譚・其ノ一」(すさのおりゅうりたん・そのいち)は、完結しました。
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第六章・ナギとナミ -15

「お願い。ヒルメを探しに行ってください」 

「お願いします」 

二人に揃って頭を下げられて、サギリは目を疑った。
この双子が人に頭を下げた所など、見たことがなかった。

「今の、あいつって、結界がなくなったからってたまたま入ってきたモノじゃないと思うの。この子を狙ってきたのよ、最初から」

ナミが下腹に両手を添えて言う。

「それに、あんなやつ、サトの外でも今まで見たことがなかった。ここにこの子がいるって知って、どこからか飛んできたって感じだった」

ナギとナミはサギリとは違って、掟に縛られない。しょっちゅうサトの外に行ってはネサクやミツハを心配させていた。
そのナミがあの黒いモノはサトの外でも見たことがないという。

でも、それとヒルメを探すことになにか関係があるのかは分からない。

「どう考えても、あれはサトの外の、それも遠くから来たモノだもの。ヒルメはサトの外で起こっているなにかを確かめに行くと言っていたというのでしょう? そして、私達がヒルメは生きていると知った途端、あれはやってきたもの。絶対に関係があると思うの」

「だから、お願い。サギリ」 

まったくいつものナミらしくない、殊勝な言い方だった。
また、いつもはサギリのことなど無視しているようなナギまでもが
「お願い」と繰り返して頭を下げている。
なんだかかわいそうだなと思うと同時に、
理不尽な鈍い怒りが込み上げてきた。

「サトを出て、ハチブになるのは私だもんね。私だってヒルメがどうしたのか知りたい。あの黒いやつの正体も知りたい。でも、なんで私が行かなきゃならないんだよ。ナミが身重で動けないってんなら、ナギでもいいじゃないかよ」

いつものことだが、言ってしまってから後悔した

ナギとナミはなぜか離れては生きられないらしいということは、
わかっていた。



[第六章・ナギとナミ -16]へ、つづく

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