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マレビトの引き出し

[稀人舎]読み物コーナーです。 和風ファンタジー連載中。

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「素戔鳴流離譚・其ノ二」(すさのおりゅうりたん・そのに)、連載開始!
最新号はこちら→第六章・アシワラノヤチノサト-33   最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらです

「葦原を流れゆくモノたち・其ノ一」は完結しました。
最終回はこちら→[第八章・西のホラ -47]   最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらです。

「素戔鳴流離譚・其ノ一」(すさのおりゅうりたん・そのいち)は、完結しました。
最終回は、こちらです。→[終章 -15]  最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらからどうぞ。

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第六章・ナギとナミ -12

ワカサヒコの手にはその背丈よりも長い槍が握られ、
シナツヒコは大振りな剣を土間に突き刺して、
それに寄り掛かるようにしていた。

「まったく、結界くらいもうちょっとさくっと張ってくれよ」

「ちょっと、ひやひやでしたね」

「悪かったね! あんなわけわかんないバケモノ相手にうまくいった方だと思うんだけど? あたしはね」

まだ息が乱れていて、続けてしゃべることができない。
肩を上下させて深呼吸をした。
そんなサギリの様子を見て、同時に頷くと、
ワカサヒコとシナツヒコはそれぞれの手にした武器を
くるりと器用に回転させた。
一回転したときには、ワカサヒコの槍は赤い石の飾りが付いた簪に、
シナツヒコの剣は細かい模様が彫り込まれた櫛に変わって
その手の中に小さく収まっていた。

「あんた達がそんな技を使えるなんて知らなかったよ」

生まれてから十四年の間、
彼らが槍や剣を振り回すところなど見たことはない。

「あたりまえだろうが。サトの中でこんなもん振り回してられっかよ」

「あんなものがサトの中に入ってきているとは、迂闊でしたね」

昨日まではあんな奇妙なモノの気を感じたことはなかった。
ましてや、人に取り憑いて攻撃をしかけてくるようなモノなど、
サギリは初めて見た。

邪悪な気配の凝り固まったバケモノに似ているけれど、なにかが違う。

「おまえ、結界張るの忘れてたろ」

ニヤニヤとシナツヒコが意地悪く言うが、
ワカサヒコは首をひねった。

「いや、結界なんて、元から張ってないでしょう。この家には」

「あ、ばらすなよ」

「へ?」



[第六章・ナギとナミ -13]へ、つづく

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