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マレビトの引き出し

[稀人舎]読み物コーナーです。 和風ファンタジー連載中。

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最新号はこちら→第六章・アシワラノヤチノサト-33   最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらです

「葦原を流れゆくモノたち・其ノ一」は完結しました。
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「素戔鳴流離譚・其ノ一」(すさのおりゅうりたん・そのいち)は、完結しました。
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第八章・西のホラ -6

相変わらず明確な悪意は感じられず、
単に行く先だけに興味があるだけだとでもいうように、
ゆっくりと歩を進めるサギリに、ただ付いてくる。
まだ敵か味方かもわからないが、
この得体の知れないモノを
ヒルメの棺まで連れていくことは、
やはりよいことではなさそうに思われた。

足先で地面をできるだけ遠くまで探りながら、
呼吸を整える。
近付いてくる黒い気配の位置を慎重に測る。

「はっ!!」 

サギリは、振り返りざまに浄化の光を発射した。
発射すると同時に踵を返して走り出す。
いつものバケモノとは違う気配の何者かに、
浄化の光の効果があるとは思えなかったが、
そいつを立ち止まらせ、自分と引き離すことくらいは
できるのではないかと思った。

サギリの手の平からほとばしった白い光の中に一瞬見えたそれは、
灰色の髪の毛をざんばらにした老女のようだった。
普通の人間の姿をしていたが、
足元まで隠れる異国風の形の着物の裾は地面に付いていなかった

口が裂けていたわけでも、
目が光っていたわけでもなかったが、
なんだか生きている人には見えなかった。

あんなモノは今まで見たことがない。 

姿が見えなかったときには感じなかった恐怖が
サギリの胸の中をいっぱいにした。

あいつに捕まったら、きっとよくないことになる。 

理由はわからなかったが、
自分の中のぞわぞわとした恐怖だけに後押しされて、
サギリは暗闇の中を走った。



[第八章・西のホラ -7]へ、つづく

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