忍者ブログ

マレビトの引き出し

[稀人舎]読み物コーナーです。 和風ファンタジー連載中。

お知らせ
「素戔鳴流離譚・其ノ二」(すさのおりゅうりたん・そのに)、連載開始!
最新号はこちら→第六章・アシワラノヤチノサト-33   最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらです

「葦原を流れゆくモノたち・其ノ一」は完結しました。
最終回はこちら→[第八章・西のホラ -47]   最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらです。

「素戔鳴流離譚・其ノ一」(すさのおりゅうりたん・そのいち)は、完結しました。
最終回は、こちらです。→[終章 -15]  最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらからどうぞ。

 ←ランキング参加しています。上位に食い込めたら、こいつも有名ブログの仲間入りっ!?
よろしくです。(涙目)

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

第五章・結界門 -6

このヒトガタは、サイノカミの許しが得られなかった時のためにと
サトオサが神棚の上から降ろしてくれたものだった。

「前例のないことであるし、なにが起こるかわからんからな。サイノカミがすんなり通してくれないときは、サイノカミの前でこれをおまえだと念じて火をつけるのだ。門を出るときにこれをなくすということは、外でのケガレをおまえは自身ですべて引き受けることにもなろうが、それだけおまえの決心が固いのならば仕様があるまい。旅の先でなにを見つけられるかによって、変わってくることでもあろうしな」

この西の結界門を通る時には、
まず結界門の前に立ってどのような理由でこの門を通るのか
口上を述べる。
するとサイノカミはいつも
「では、通るがよい」 
と決まり事を言って消え失せるのだ。

カムナギ以外の人間にその言葉は聞こえないが、
聞こえなくとも、許されれば門を通れるし、
許されなければ通れないのだと言うことは、皆分かっていた。
そして、通る者はこのヒトガタを懐に持っておく決まりになっていた。

この門を出て、行くところといえば
死んだ者を葬る西の山のホラか
春秋の祭りが執り行われる南のカミヤマのどちらかがほとんどだった。
西の山裾を回ってミナカタのミナトに交易のために
年に二回幾人かの男達が出掛けていったが、
そこから先に行ったことのある者の話は聞いたことがない。

折に触れ人の懐に入れられてサトを出入りしたヒトガタは、
春の祭りの時にこの門の外で燃やされる決まりになっていた。



[第五章・結界門 -7]へ、つづく

↓1日1回ポチッとよろしく。励みになりますです。
 
PR
この記事にコメントする







  Vodafone絵文字入力用パレット表示ボタン i-mode絵文字入力用パレット表示ボタン Ezweb絵文字入力用パレット表示ボタン

この記事へのトラックバック




ごあいさつ
稀人舎ロゴ
個人で出版活動をしている[稀人舎](キジンシャ)と、申します。
「稀人」の訓読みは「マレビト」
つまり、「マレビト」とは、[稀人舎]を運営している者のことです。
このブログは、まだ本になっていない作品を入れておく場所……「引き出し」です。
お読みになられましたら、ぜひご意見・ご感想をお寄せください。
好評なものは、「引き出し」から出して、本にすることもあるかもしれません。

ここに公開している創作物の著作権・出版権等の権利は、その作品の著者にあるものとします。
無断転用はおやめください。
なにかにご紹介いただけるときなどは、
[稀人舎]まで、ご連絡ください。
よろしくお願いします。
あ、リンクはフリーでございます。何卒よろしくお願いいたします。
最新コメント
[04/28 ゆっきー]
[11/18 管理人]
[11/17 ちあき]
[02/15 管理人]
[02/15 ちあき]
稀人舎の本
未入籍別居婚~私の結婚スタイル~
未入籍別居婚~私の結婚スタイル~
シングルマザーとシングルファーザーの結婚は、問題山積みで… 家族も自分たちも幸せになるために、彼らが取った方法は…?

飲んだくれてふる里
飲んだくれてふる里
山形県鶴岡市の思い出エッセイ集。鶴岡の飲み屋で拾った、ちょっと懐かしい話がいっぱいです。
ブログ内検索
バーコード
最新トラックバック
アクセス解析

AdminControlMenu: AdminMenu | NewEntry | EditComment | EditTrackback

忍者ブログ [PR]