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マレビトの引き出し

[稀人舎]読み物コーナーです。 和風ファンタジー連載中。

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「素戔鳴流離譚・其ノ二」(すさのおりゅうりたん・そのに)、連載開始!
最新号はこちら→第六章・アシワラノヤチノサト-33   最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらです

「葦原を流れゆくモノたち・其ノ一」は完結しました。
最終回はこちら→[第八章・西のホラ -47]   最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらです。

「素戔鳴流離譚・其ノ一」(すさのおりゅうりたん・そのいち)は、完結しました。
最終回は、こちらです。→[終章 -15]  最初からお読みくださる方はあらすじから。 目次一覧はこちらからどうぞ。

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第一章・アシワラノヤチノサト -12

数百年の間に彼らはサトの人々と交わり、
血族関係もできて見かけも言葉も
サトの者達と見分けが付かなくなっていたが、
依然として龍使いの本家は異端の家として
他の者達とは違う扱いを受けていた。

それは、サトの祭司であるカムナギの家が、
やはり水を司る祀り事をするのと無関係ではなかった。

龍使いの者達が人間の力で水を操り治めるのと対照的に、
カムナギは水や風の声を聞き、
それに従うことで危険を回避し豊かに暮らす工夫をしていた。
雨が多く川が溢れそうであれば、
高台に家を移し蓄えた作物を分け合ってその年は暮らしたし、
その後の水の引いた湿地にはよい稲が育った。
日照りが続き土地が乾けば、
それに合った作物を育て、山に入って木の実を採った。

そのような自然の変化への早めの対応をするために、
カムナギの予言があるのだった。
そんな風に人間の方が自然に合わせて暮らしてきた人々にとって、
自分たちの力で地形や天候を変えてしまう彼らのやり方は、
まったく馴染みのないものだったのだ。

その違和感は何百年たってもサトの中から消えることはなく、
堤防や水門を便利に使いはするが、
自分たちの本来の生活は昔ながらのカムナギの託宣によって
支えられているのだと信じていた。

人々はそうして龍使いの家を異端として遠ざけることで、
それまでのサトの生活や信じる神々を守ったのだった。



[第二章・ヒルメは生きている? -1]へ、つづく

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